yokoken002's note

Reserch review on the history of technology and science

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

William Tsutsui, Manufacturing Ideology, Chapter 2

Chapter 2 The Rationalization Movement and Scientific Management, 1927–1937 (pp.58–89) 従来の議論:日本における能率化運動の絶頂は、1923年から26年にかけて。それ以降の経済不況の時代になるにつれて、テイラー主義は経営上の関心にとって周辺化して…

William Tsutsui, Manufacturing Ideology, Chapter 1

Chapter 1 The Introduction of Taylorism and the Efficiency Movement, 1911–27 (pp.14­­–57) Introduction 徳川の時代から、生産効率の問題への注意は、農業セクターのみならず産業革命前の手工業のセクターにも浸透していた。また、明治政府は富国強兵の…

William Tsutsui, Manufacturing Ideology, Introduction

William Tsutsui, Manufacturing Ideology, Princeton University Press, 1998. Introduction (pp.3-13) 1980s、学者や経営者は、組み立て式大量生産の終わりを告げ始めた。ほぼ半世紀の間にフォードによって始められ、アメリカ経済のエンジンとして絶賛され…

橋本、2001年

橋本毅彦「蒲鉾から羊羹へ­– 科学的管理法導入と日本人の時間規律」『遅刻の誕生』(2001年)、第5章。 はじめに 科学的管理法(テイラー)=生産工程の要素的な作業に対して最善の方法を工夫し、それを標準的な作業方法と定めることで、全体の生産工程を効率化…

内田、1988年

内田星美「大正中期民間企業の技術者分布」『経営史学』23(1)(1988) ここからDL可。 まえがき 本稿の目的:1910–20年にかけての大企業経営の成長と、重化学工業への多角化・新規企業化が、企業内の技術者雇用にいかに反映されているかを考察すること。 産業…

長谷川、1995年

長谷川信「技術導入から開発へ」『日本経営史3』(岩波書店、1995年) はじめに 先行研究では、戦間期における重化学工業の大企業の技術発展と、その背景に海外からの技術導入が大きな役割を果たしていたことが指摘されている。 本稿では、これらの成果を前提…

内田、1986年

内田­星美 「技術政策の歴史」、中岡哲郎・石井正・内田星美『近代日本の技術と技術政策』(国際連合大学、1986年)、第3章。 総論 本稿:幕末から昭和戦時期直前までの、日本政府の産業技術政策の推移を要約するもの。 日本の経済発展は政府主導型といわれ、…